樋口円香さんのモーニングコミュ全寸評の前半戦。
樋口円香さんのpSSRが追加されまして。
そうか。SSRか。SSRか。SSRにはな。コミュがな。それとTureEndがな。TureEndがな。あるんだよな。TureEndが。
等と呟きながらガチャを回していたら、殺して裏庭に埋めたはずのおれが虚ろな目でいつのまにか隣に立ってて「まわすなら……限定だけにしとけ……」と呟いてきたので、手持ちの石を半分ほど溶かしたあたりでやめといたんです。
樋口さんは出てきてくれませんでした。
キャラクターの理解とはその過程そのものが娯楽の一種でしょう。加えて、一度頭に知識を入れたらば、入れる前にはもう戻れない。pSSRの樋口さんを知らない今だからこそ書ける文章もあるわけよねと、この機会を活かしてモーニングコミュ全般に対するメモ書き的寸評を書いていきます。
それでなくとも彼女のコミュは「狂犬のようだ」「初代アイマスの正解のわからなさを思い起こさせる」「これでなんでパフェなんだよw」と評されがちで、それら意見の大半には首肯するところだけども、それだからこその寸評でもあります。
以下、適当にどうぞ。
Morning 1
円香、おはよう
今日はいい天気だなあ
「はい」
か、会話が続かない……。
・午後は雨らしいけど
「はい。
知っています」
(よし、楽しく話せたな)
・朝食は食べた?
「……つまらない質問。
そこからどうやって会話を広げるのか、逆に見ものですね」
(まあ、普通に話せたかな)
・今日は何時に起きた?
「話しかけないでください
無駄な会話にエネルギーを使いたくないので」
(うっ……しまった。別のことを言えば良かったな……)
・寸評。
樋口円香とのコミュの基本的な対応が早速表出しているコミュ。
あらためて読み返すとやっぱすごいっスね。
「はい。はい。知っています」が全内容かつ即終了な会話がパーフェクトになるあたり面食らってしまうけれど、その内実はバッドコミュである「無駄な会話にエネルギーを使いたくないので」に注目すればひもとける(気がする)。
全く文字通りに受け取って「今は会話をしたい気分じゃない」と解釈すればいいのだ。
バッド・グッド・パーフェクトの順はそれぞれ話題が広がりそうな順番である。
「そこからどうやって会話を広げるのか」は逆に、会話が広がりそうにないから安堵してのグッド判定であり、「はい知ってます」も即終了だからこそパーフェクトなのだ。
加えて、今日は何時に起きた? は一言で片付けるのが困難であることに加え、彼女のプライベートにも通じそうな話題ともとれる。それは樋口円香にとって二重の逆鱗である。
(会話が続かない……)と感じた時点で、会話を続けるのがイヤなんだなと察知してやり、短く切り上げる。それも相手を気遣う態度ではある。
個人的に、樋口円香は朝に弱いんじゃないか疑惑を持ってるのだけど、そうだとするなら、尚のこと本調子ではない相手をムリに付き合わせるべきではない。そっとしておいてやるべきところはそっとしておくべき。
その点で、即終了した会話のパーフェクト判定は気遣いの結果であり確かにパーフェクトなのだ。
そもそも可能な限りPと会話したくないだけ疑惑も強いけども。
Morning 2
円香、おはよう
「おはようございます。
私のことは構わず、どうぞ仕事に集中してください」
(よーし、それなら仕事の話を……)
・ユニットについて
「……みんなにも関わることですか?
従うかどうかは聞いてから考えますが、とりあえず、話してください」
(よし、楽しく話せたな)
・仕事の資料について
「はい、わかりました
みておきます」
(まぁ、普通に話せたかな)
・レッスンについて
「あなたに話せることがあるんですか?
余計なアドバイスなら結構です」
(うっ……しまった。別のことを言えば良かったな……)
・寸評。
むしろ「構うな。仕事でもしてろ(意訳)」に対し(よし。仕事の話なら円香に構えるだろう(意訳))という態度にでるPのタフネスに興味を引かれるところだけども。
対話を短く切り上げられる「みておきます(だから話しかけるな)」でグッド。領域に立ち入ろうとしてきたPを手厳しく牽制する「あなたに話せることがあるんですか?」でバッドと、このあたりはいつも通りだが、例外的に「みんなにも関わること」には興味を向けざるを得ない円香がみてとれる。
会話を短く切り上げられるコミュでパーフェクトになる彼女が積極性をみせるほどに、彼女の中心にあるのは幼なじみである彼女らなのだ。これは記憶しておく必要がある。
Morning 3
ちょっとコンビニに行ってくるよ
円香の欲しい物とかあったらついでに買――
「無いです」
(即答だ……)
・飲み物とか
「あるので大丈夫です
お構いなく」
(よし、楽しく話せたな)
・思いついたら連絡して
「しません。
貸しを作りたくないので」
(まぁ、普通に話せたかな)
・よかったら一緒に
「は?
欲しいものは無いと言っているのに、なんのためですか?」
(うっ……しまった。別のことを言えば良かったな……)
・寸評。
食い気味の「無いです」が印象的。コレは比較的わかりやすいですね。いいから構うな型コミュ。丁度ウザさがパフェから順にグラデーションになってます。
よかったら一緒にに対する「なんのためですか?」は警戒心も露わで、彼女が事務所に来た理由である「監視のため」を改めて思い起こさせます。
ところでRのサポートコミュとか、コンビニ絡みのイベントが散見されますな。活動範囲の狭い娘なんじゃろか。そういや、部活動をやってないらしい浅倉透よりも更に早く帰宅して(浅倉透の部屋にいたり)するし。
Morning 4
「これ」
……宅配便?
「他に誰もいなかったので、私が受け取っておきました」
そうだったのか
・助かったよ
「……こういう時は対応してもいいんですか?
勝手に受け取っていいものか、判断できないことに後で気付きまして」
(よし、楽しく話せたな)
・ありがとう
「いえ。
それでは」
(まぁ、普通に話せたかな)
・……中身は見た?
「……私がそこまで非常識だと思いますか
それとも、見られたらまずいものでした?」
(うっ……しまった。別のことを言えば良かったな……)
・寸評。
簡素! グッドなんか「これ。いえ。それでは」で済んじゃうぜ!
バッドはともかく、グットとパフェとに差があるのだかないのだか。
敢えて差を探すならば、当人の言った「勝手に受け取ってよかったのか」という悩みは事実で、不安があったのだろう。それに対しての「ありがとう」はただの社交辞令とも解釈出来るけれど、「助かったよ」には受け取ってくれたことの謝意として具体性がある。それによって不安が払拭されてこその(少しほっとした)くらいのパフェ判定なのだろう。かな?
基本的に真面目なのだな樋口円香さんは。
もしくは、迷惑を掛けるという形で借りを作りたくないのか。
結局中身はなんだったん? オナホとか?
Morning 5
「……窓を開けますね」
ああ、どうかしたか?
「空気がこもっているので。換気のために」
そうか、気付かなかった
ありがとう
・いい風だな
「はい。
……気持ちいい」
(よし、楽しく話せたな)
・肌寒いかな
「そうですか?
私はちょうどいいです」
(まぁ、普通に話せたかな)
・外がうるさいな
「空気を入れ換えている間くらい我慢できないんですか
それに、うるさいというなら、
あなたの声の方がよほど耳障りです」(うっ……しまった。別のことを言えば良かったな……)
・寸評。
個人的イチオシのコミュ。なにせ素直。樋口円香がめずらしく素直。
そんで少し不平を言ったら……そこまで言わなくても……という勢いで噛みつかれるのもイイ。イイですね。イイよな。な?
風通しの良さを好ましく思ったり、自分の過ごしやすい環境に執着したり、あとそもそも迂闊に触ったら強烈に威嚇してきたりなど諸々樋口円香さんはなんか猫っぽいところがあるように感じる。
このコミュだけでの判断は性急だろうけど、樋口円香は自分の好きなものに相応に執着するタチなのかもしれない。そもそも事務所に来たのも浅倉透の様子を見に来たからだし。
ならば彼女との接し方も、彼女の好きなものを無理なく尊重してあげられればいいのだろうけれど……そもそもその警戒心の強さで、樋口円香自身が自分の好きなものを迂闊に晒さないあたりが難儀なところ。
――ここから親愛度上昇――
Morning 6
「……。
今日の事務所、……いい香りがします」
言われてみると確かに……。
「…………」
・花瓶の花かな
「あ、新しい花……。
ちゃんと世話をしている人がいるんですね……」
(よし、楽しく話せたな)
・コーヒーかな
「……それはいつもですよね。あなたのせいで
私が言っているのは違います」
(まぁ、普通に話せたかな)
・柔軟剤かな
「え、あなたのシャツの……?
はぁ……言うんじゃなかった……」
(うっ……しまった。別のことを言えば良かったな……)
・寸評。
環境の変化に敏感なところも猫っぽいよねとか。
柔軟剤の香りというとフローラルなものが多くて、それが故のすれ違いという芸の細かさがいい塩梅のコミュである。
このパフェは少々特殊で、Pと樋口円香の関係というよりも「ちゃんと花の世話をしている誰か」への興味による好感度上昇と推察できる。事務所そのものへの興味と言ってもいい。それはひいては、アイドルという仕事に対する興味ということだろう。
誰でしょうね花の世話してるひと。もちろん(起きてさえいれば)手間暇惜しまず事務所の世話を焼くはづきさんもだろうけど、これまでのテキストからみると順当なのは幽谷さんで、sSSRの花咲耶あたりが印象的だ。だいたいトゲトゲしている樋口円香がああした控えめ美少女の前に連れ出されるとどんな対応や反応になるのかなかなか興味深いところではあるがそれは今後のテキスト追加を待つとして。
風が気持ちいいといってみたり、花の世話に心を砕いたり、円香さんは存外ナチュラリストだったりするんかしら。小動物(小糸)にも優しいし。むしろ喋らなかったりそこにいるだけだったりのコミュニケーションの不要なものへの心の寄せ方にも感じるけども(独自研究の恐れ。
あと、「コーヒーかな」「それとは違います」という、Pに理解されなかったという点でグッドになるあたりのややこしさにも注目しときたい。
Morning 7
「今日は朝から出かけるって言ってませんでしたっけ」
ああ、そうだ
そろそろ出ないと――
「あの時計、止まっていますよ」
えっ!
・ありがとう!
「……はいはい。
せいぜい頑張って、コメツキバッタみたいに謝ってきてください」
(よし、楽しく話せたな)
・まずい!
「やっぱり気付いてなかったんですね。
だとしても、時間間隔が無さすぎじゃないですか」
(まぁ、普通に話せたかな)
・う、嘘だろ!
「大声、出さないでください
……教えなければよかった」
(うっ……しまった。別のことを言えば良かったな……)
・寸評。
ここまでの寸評全部ムダでやっぱ樋口円香はPが嫌いなだけなんじゃねえかなーとか改めて思わせるコミュ。
大声が嫌いなあたりも猫っぽいよねとか思いますが別にこの企画は樋口円香の猫っぽいところを探していくものではありません。
とはいえこのコミュの場合、選択肢というよりも、そもそもPの仕事(スケジュール)に気をかけてくれる様子が関係の進展を思わせるなと。やっぱり「教えなければよかった」とも呟いているわけですが。
そうしてみれば「ありがとう!」に対する「はいはい」も、素直に(素直に?)お礼を受け取っているとも解釈できますね。
Morning 8
どうした? なんだか退屈そうだな
「……スマホの充電が切れたので」
ああ、それならコンセントを使えばいいよ。
充電コードは?
「……あったらとっくにしています」
・貸してあげるよ
「いえ、あなたに貸しは作りたくないので……
………………少しだけ借ります」
(よし、楽しく話せたな)
・無くしたのか?
「家に忘れただけだと思います。
あ、もしかして透の家……? それかレッスン室とか……」
(まぁ、普通に話せたかな)
・忘れ物とは珍しいな
「別にいいでしょ
ほっといてください」
(うっ……しまった。別のことを言えば良かったな……)
・寸評。
透? 透て?
普段は「浅倉」呼びなのに、独白だと「透」なの?
つまり一時期までは「透」と呼んでたのに、どこかを境にして意識して「浅倉」に変えたってことで、独白だとまだその癖が出てくるってことなの?
そういえばて思って四コマ振り返ってみたら、浅倉透は小糸は小糸ちゃんて呼んでるし、他サポートコミュでも雛菜は雛菜で名前呼びなのが確認できるね? じゃあ浅倉透が名字呼びなのは樋口にだけなのね?
なんででしょうね。何かを境に樋口円香が名字呼びに変えたことで浅倉透もそれに付き合って変えたとか?
だとしたらなんで変えたんだろうなあ……まあ……妄想は色々広がるけど……今回はそういう話じゃないんで……。
さらりと「透の家とか?」つってるけど、そんなに入り浸ってるのかな。そういえば四コマでもサポコミュでも普通に浅倉透の部屋に先に居て「おかえり」っつってるし。おみやげにメロンとかいう高級なもの持たされてるあたり、樋口円香のご両親は共働きかもしくは片親で、お隣の浅倉さんちに子守を頼んでてそのよしみがまだ続いてるとか……? んん。気になるけど現段階だとどう考えても穿ちすぎになるよね……それに今回はそういう話じゃないんで……。
あんだけ「借りは作りたくない」と公言してきたのに、ついに折れたのはそんだけスマホに執着のある現代娘だからなのか、長い三点リーダーの後に(いいかげんこんなことで張り合っても仕方ないか……)と関係が進んだことを象徴しているのか。
スマホへの執着は、或いは、浅倉透(ら)との連絡手段が(一時的にではあれ)なくなってしまうと気を揉んでるのかなーとも思えるんだけどどうでしょうね。
ついでに、忘れ物とは珍しいな「ほっといてください」という弱みの見せたがらなさも覚えておきたい。
さて。前半は近からず遠からず。