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ポケモンコマスターを運ゲーと片付けるのはもったいないという話とか。

 だって三十路の嫁き遅れのロリババア「負けた側は何でも言うことをきくというのはどうじゃ?」と迫ってきたうえにいざ勝負して負けたらば「責任をとってもらわねばのう」だの「敗者が勝者に仕えるのは当然じゃろ?」とか言いつつ(おそらく10代の!)主人公の伴侶の座に納まるべくがっちりホールドしてくるナジャとかいうステキ押しかけ女房のいるゲームなんですよ。
 ちょっと遊んだだけでアンインストールするにはもったいないじゃないですか。

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 まあナジャさんがかわいいのは説明するまでもないでいったん置いておくとして。
 確かに、バトルの行方がルーレット任せなポケモンコマスターは運に左右される部分がけっこうでっかいゲームです。
 けれども、そもそもバトル自体が勝つための一手段に過ぎないことだとか、確率任せな部分も含めて、子細にみていくと良くできたルールだと納得もできつつ初心者攻略にも繋がるはずなので順にお話してってみましょう。

白技・紫技・青技の関係。


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 さて表示しましたはこの2体のポケモンのルーレットの出目。
 片っぽはいわゆる「伝説ポケモン」であり、空間を支配する神とも呼ばれるパルキア大先生。最高のレアリティに相応しく並んだ威力は申し分なく、しかもミスの幅が狭い。
 片っぽは、いわゆるポケモンバトルとか知ったこっちゃない感じの永遠のエンジョイ勢ことたんぱんこぞうがよく3体くらいまとめて繰り出してくる序盤の経験値餌なビードルさん。攻撃技はたいあたりのみという原作準拠っぽい仕様は威力10。全てにおいてパルキアに負けてます。

 で。単純に考えた場合、この2体のどちらが勝つ可能性がたかいか。
 答えは簡単。ビードルがだいたい6割くらいで勝ちます。伝説級に。

 ビードルが持っている「どくばり」はルーレットの色が示すとおり「紫技」と呼ばれるワザです。
 紫技は、白技の威力がどれだけ強かろうとも無条件で勝てます。
 ビードルは約60%の確率で紫技であるどくばりを撃てます。一方、パルキアは、威力こそ優秀なものの白技しか持っていません。つまり、相手が紫技を出したらばパルキアは何をやっても返り討ちにあってしまうということです。

 ただ、ここでいう「返り討ちにあう」とは、いわゆる気絶状態になってしまい盤面から取り除かれるということではなく、一方的に状態異常を与えられてターンを終えてしまうということ。逆に言ってしまえば、ビードルは五分以上の確率でパルキアをとおせんぼできるけれど、ビードルもまたパルキアを退かすことはかなり難しいということ。

 とはいえ、ポケモンコマスターは相手のポケモンを狩るゲームではありません。
 自分のコマを相手陣地のゴールに送り込むゲームです。その点において、互角以上の確率で相手を押しとどめられる、という要素はかなり大きな意味を持ちます。

 ついでに解説すると、紫技は青技に必ず負けてしまいます。でも青技って「まもる」とか「かわす」とかの、負けはしないけど勝ちでもない技ばかりなんだよね。
 白技 数値で上回ると相手をきぜつ状態にし、盤面から取り除くことができる。
 紫技 どくやまひなどの状態異常を相手に与えられる。
 青技 勝負を強制的に引き分け状態にできる。
 みたいな分類でしょうか。



自分から勝負を仕掛けること自体が悪手……?

 コマスターはターン制。先手・後手・先手・後手・先手・後手と交互にコマを動かすゲームです。
 そんなもん説明されるまでもないルールではありますが、これに、バトルは常に手番の最後に行われる。という要素を加味してみるととても大事な意味があります。

 ポケモン勝負を仕掛ける意味はなにか?
 厄介な敵ポケモンをベンチに叩き戻す意味ももちろんありますが、もっと大きな意味があります。
 それは、盤面から退かさないとゴールにたどり着けないからです。
 ほとんどのポケモン勝負は障害物となっている敵ポケモンを除く為の手段であって、その目的はあくまでゴールにたどり着くため。
 そう考えてみると、ポケモン勝負は常に手番の最後に行われる」というルールの意味が俄然ましてきます。
 極端な例で図解してみましょうか。

自分から攻撃した場合。

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相手が攻撃してきた場合。

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 こんな感じ。
 要するに「自分から勝負を仕掛けて負けてしまったらば、障害物を取り除いたうえでさらに自由に動かれる」という相当ヤバい状況になるわけです。
 逆にいえば「相手から勝負を仕掛けられて負けても割とリカバリーはできたりする」ということであって。
 つまり、自分から殴りかかること自体が高いリスクをもちます。それの釣り合いがとれてないとただの悪手になってしまうので、理想はコマを巧みに動かして相手を攻撃せざるを得ない状況に追い込んで「打ってこいよ! ほら、どうしたよ。打ってこいよ!」と誘うことでしょうか。


プレートや状態異常で確率をねじ伏せてみる。

 ここまでの話をまとめてみると、
 白技しか持ってないポケモンって、青・紫技を持ってるやつに一方的に不利なんだからあんま意味ないじゃん。
 ということになりかねない感じはしますが事実はさにあらず。白技は「勝てさえすれば相手をきぜつさせられる」という強力な手段がありつつ、白技だらけのポケモン「威力増加プレートの効果を最大限に発揮できる」という強みがあります。

 基本かつ単純に強いプレートに「プラスパワー」というのがありまして。これは使用した直後にのみ限り白技の威力を30上昇させるという強烈なもの。
 これをパルキーとかの攻撃しかできない脳筋タイプのポケモンに使ってあげると、威力50までの白技中心のポケモンを問答無用で撃破できるというステキ性能になります。

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 これだけリスクマネジメントだのダメージコントロールだのを考えて盤面を詰めて行かなければならないゲームで、確実に相手を撃破できるという手駒のなんと強力なことか。

 しかし、このプラスパワーの「使用直後限定」という仕様がネック。一枚使い切りなのに、もしも使用後に紫・青技が出てしまったらばムダになってしまいます。
 その点で確実に効果を発揮してくれるのはほんとにありがたい。

 威力+30という効果だけでもかなりの効力を発揮する。ということを考えてみると、状態異常のどくの効果「すべてのバトルで威力が-20される」といういやらしさもご理解頂けるはず。すげえうっとうしい。
 しかしそのへんは当然バランス調整されていて、その典型例としてはフシギダネとか。
 相手を状態異常にできても、その場からの排除できなければあんまり意味はない。そういう時には別のアタッカーなポケモンに任せた方が手っ取り早い。

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 状態異常はともかく、プレートに関しては「自分から攻撃したときのみ」に効果が発生し、「敵から攻撃されたとき」には選択できないものがほとんどです。
 先制攻撃最大のメリットはプレートや状態異常を活かせる……というよりも「自ら攻撃タイミングを選べる」というところかも。

 プレートを使うタイミングを見極める。というのがコマスターの面白さの一つだと思うんだけど、現状では新たに入手しづらくてそのへんの面白さに触れづらいのが玉瑕かも。
 特にプラスパワーあたりは初期装備でもいいと思うんだけど。
 いちばん早くドロップできるタイミングは、二つ目の塔のマスターであるナジャさんのルーレットから貰えるんで、彼女と一昼夜イチャイチャし続けるとか。もしくは三つ目の塔の3番目のCPUから。
 めんどくせーって人は配布される石でとっとと買っちゃうのもいいかもしれない。一枚あればそれだけで、勝率も楽しさもだいぶ違ってくると思うので。



まとめに変えて、ポケモンらしさとは何かみたいな。

 ポケモン対人戦の面白さをざっくり言ってみると。
 勝率を少しでもあげられるための必勝パターンを探し、かつ、想定外の攻撃にも対応できるよう柔軟さとを兼ね備えた理想的な編成を模索しつつ、確率に翻弄されながらも臨機応変にしのぎ、ミスの少ないプレイングを志すー。みたいな。どのへんがざっくりかはわからなくなったけど。

 コマスターの感想を検索してみたところ「属性相性もないのにポケモンなの?」て指摘がありました。
 確かに属性の要素は薄くなってるけれど、各ポケモンごとに有利・不利な相性は無視できない大きさで存在してます。
 それらを意識しつつ、アイツがきたらこのこをぶつける。アイツにはこのこで対処して貰う、アイツには……と、ぶつぶつ頭を悩ませながら、理想的な編成を求め、作戦遂行のためプレイングをがんばる。
 この点において、コマスターは確かに、ポケモン的面白さを十二分に発揮できているものと思います。

 まあルールという基礎部分がしっかりしてても、いわゆるぶっ壊れキャラがきたりだのハメ手が見つかったりしたらあっさりゲームが成立しなくなっちゃうのが怖いところだし。現状だとコマの数もちょっと足りないかなーという気もするので、ゲームそのものの評価はまだまだ据え置いておきたいところではありますが。

 なので、運ゲーと決めつけてスマホを投げ捨てるのをもう少しガマンして、或いはこれはこれでお手軽でいいやと前向きに受け止めて、あるいは確率というどうしようもないものにあらがいながら、ポケモンたちを存分に活躍させられるよう脳みそをしぼってみるのもいいんじゃないでしょうか。


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 まあそんなこともありますよねー。